慢性緊張・睡眠・老化とマス目の歪み
70代 女性 Uさん の続編
「最近、寝すぎで、10時間位寝てるのよ。それ位寝ないと眠くて。歳のせいかしら? いつも6、7時間だったのに」
一般的に加齢と共に睡眠時間は短くなると言われています。
また、寒い時期は、体温維持に多くのエネルギーが必要になるため、夏場よりも長めの睡眠時間が必要です。
例年ならもっと固く乾いた筋肉状態になるUさんの肉質が、柔らかさと余裕のある状態だったので、検査をしながら不思議に思っていました。睡眠時間のお話を聞いて、理解出来ました。
一般的に老化のプロセスとして、加齢と共に年々解除出来ない筋緊張が増えていくのが普通です。揉んでも、お風呂で温めても、布団に横になっても緩まない筋肉拘束(慢性的なコリ)の増加で、寝づらくなっていき、寝ても疲れがとれない、筋緊張が解放されないことによる興奮モード状態により、睡眠の質の低下、時間の短縮に関係していると思われます。
ご本人は寝過ぎを気にされていましたが、調整開始当初のUさんも立っている時と横になった時とで、筋肉状態があまり変わらなかったのですが、調整の進行と共に、横になるとリラックスした筋状態となるようになっていきました。
下の絵は、左から右へ、老化とマス目の歪みの変化
を表したイメージイラストです。
0歳〜幼児〜小・中学〜成人〜中高年〜高齢
マス目の歪みは増加しながら、
骨格的老化を早める大きな要因です。
大なり小なり、歪みは誰にでもあるものです。
Uさんの背中の丸まり、背の縮みは「現状維持」に留まっていますが、実際は現状維持に留まっているというのは大変なことです。イラストのように、右に向かうほど、筋肉拘束の増加(黒い部分)と、骨格の崩れが進行していくのが普通です。
長年定期的に骨格細分化調整を継続されている方のほとんどが、加齢による姿勢の崩れが進んでいないことに、私達も大変興味深く思っています。(ただし、内科疾患、薬、アルコール、砂糖などの過剰摂取が明らかな方は例外です)
骨格細分化調整におけるマス目の歪みというのは、赤ちゃんや子供においてはあるべき骨格状態への成長を促し、成長期を過ぎた以降は、あるべき骨格状態への修正、回帰を促しているかのようにも見えます。
いずれにせよ、骨という硬く重い物質で重力下に生存するヒトにとって、マス目の歪みと重力との関係性が良好なほど、無駄な緊張の少ない生活が出来る可能性が高まるのだと思います。